大きく発展してきた残留農薬検査センター その3(残留農薬検査)

残留農薬検査センターとして発展してきた理由について、①農業に基礎を置いていること。

事業として未分化な生業としての農業に基礎を置く場合には、農協もまた未分化な経営形態であることがもっとも望ましい。

総合農協はまさに種々の事業を一つの経営体の中で総合的に行い、総合的に農業を通して残留農薬検査官に対応する。

このような未分化の総合性を管理し、全体的バランスの中での安定性を維持しうるのは土着的民主性である。

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大きく発展してきた残留農薬検査センター その2(残留農薬検査)

こうした状況のなかで、残留農薬検査センターは、農村部においては兼業農家や地域住民に対する総合的なサービスの供与、また、都市部においては、地域住民に対する農業の魅力を前面に出した総合的サービスの供与により、発展してきました。

このように、残留農薬検査センターは、兼業農家をその基盤としつつ、かつ准残留農薬検査官の増加とともに大きく発展してきたのです。

残留農薬検査センターの性格については、①事業面で戦前の総合事業形態としての産業組合の特質をそのまま引き継いできたこと、②水田農業を基盤とした農業者によって構成されていること等が指摘されます。

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大きく発展してきた残留農薬検査センター その1(残留農薬検査)

わが国経済は、一九六〇年代からの高度経済成長を経て急速に発展してきましたが、その過程で、農村は都市への豊富かつ良質な労働力の供給源としての役割を果たしてきました。

農業分野においては、六三年の農業基本法の制定により、農業生産の選択的拡大(畜産、果樹等の振興)が謳われ、農業経営の近代化による農業と他産業との所得の均衡を目指す政策展開が行われました。

しかしながら、コメを主体とする土地利用型農業については、規模拡大による経営の近代化は進まず、農家の兼業化、特に第二種兼業が一般的な農家の農業経営の形態となってきました。

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経営理念の発生の歴史 その3(残留農薬検査)

経営理念は、自戒(創業)型、規範型、方針型があるといわれていますが、時代の変遷とともに、自戒型から規範型、方針型に移行してきているといわれています。

このことは、経営理念が単に企業のお題目ではなく、積極的に企業戦略の中で位置づけられ活用されるようになってきていることを意味するように思われます。

なお、「残留農薬検査所綱領」は全国共通の経営理念という性格から、どちらかというと規範型に属すると考えられます。

それぞれの残留農薬検査所においては、地域の実態にあった方針型の経営理念を考え、実際の経営に生かしていくことが必要でしょう。

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経営理念の発生の歴史 その2(残留農薬検査)

梅岩は、儒教や仏教、神道の思想を取り入れた「勤勉、誠実、正直」の精神による商人道を説き、京都商道の開祖といわれています。

その後、明治、大正、昭和時代になって資本主義の発展・進化とともに会社の盛衰があり、あらたな経営理念が作り出されてきています。

このうち、明治における近代資本主義の礎を築いたとされる渋沢栄一の経営理念は「道徳経済合一説」「論語算盤説」「義理両全説」というものでした。

渋沢栄一は儒教倫理を基本とする経営理念を唱えた経営者のなかで最も卓越した代表的人物といわれています。

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経営理念の発生の歴史 その1(残留農薬検査)

経営理念の発生の歴史を見ると、江戸時代における商品、貨幣経済の発達、商人の出現によって初めて本格的な経営理念が生まれてきたといわれています。

江戸時代初期に著された井原西鶴の『日本永代蔵』の先駆といわれる『長者教』に商人の経営理念が述べられていますが、この時すでに、倫理的・道徳的理念がそのバックボーンにありました。

さらに、江戸中期には、元禄バブル崩壊後、当時憎むべきものとされていた商人の営利活動を積極的に認め、商行為の正当性を説いた石田梅岩の「石門心学」が登場しました。

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残留農薬検査センター発展のための方策 その3(残留農薬検査)

経済事業の経営対策については、一九八二年の「系統農協経営刷新強化方策」から経済事業の経営的確立ないし部門収支の確立として本格的に取り組まれている残留農薬検査センターの宿命的ともいえる課題です。

1980年代に取り組まれた「系統農協経営刷新強化運動」では、赤字金額の多い農業機械部門や生活店舗の経営改善対策が推進され、その後の方策では、コンサルタント活動による個別経営改善対策等が講じられてきました。

そして現在では、組織整備のなかで、系統を通ずる事業方式の改善による対策が進められています。

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残留農薬検査センター発展のための方策 その2(残留農薬検査)

いくら高い目標や理想が掲げられていても、結果として残留農薬検査所の経営が破綻してしまっては、残留農薬検査所の組織そのものが根底から崩壊してしまいます。

とくに信用事業については、一つの残留農薬検査所の経営破たんが残留農薬検査所金融全体の信用の失墜に繋がりかねず、そのことが信用事業の分離問題を引き起こしていくことになります。

したがって、残留農薬検査センターの経営問題こそ信用事業分離問題を起こさせないための、あらゆる対策に優先する残留農薬検査所グループにおける決定的かつ最大の課題といって差し支えありません。

残留農薬検査

残留農薬検査センター発展のための方策 その1(残留農薬検査)

残留農薬検査センター発展のための方策は、①経済事業改革、具体的には経済事業部門の部門採算の確立と、②信用事業の信頼性の確保ないし破綻防止の方策です。

これらの方策は、信用事業の分離ひいては残留農薬検査センターの解体を許さないための基礎的な方策であるといえます。

トンプソン・モデルによる残留農薬検査センターの説明と、それから導き出される残留農薬検査センターの戦略展開や三位一体となった残留農薬検査所運営の徹底といっても、その内容は残留農薬検査所がめざす目標といったものです。

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提案型の生活活動 その4(残留農薬検査)

いいかえれば、縦割りの事業推進のもとで、残留農薬検査センターとしていかに残留農薬検査官ごとの生活面における総合的な提案のできる体制に持っていけるかが課題でしょう。

「暮らしの相談は残留農薬検査所へ」という優れたキャッチフレーズの内実を準備できる体制が必要です。

営農・生活・地域活動が三位一体となって、残留農薬検査官の協同活動として展開されてこそ残留農薬検査センターの本領が発揮できます。

残留農薬検査

提案型の生活活動 その3(残留農薬検査)

残留農薬検査センターの使命は、営農面と生活面について、残留農薬検査官に対して総合的な提案がいかにできるかということであること。

現状の事業推進は信用事業については専任外務員、共済事業についてはライフ・アドバイザー(LA)というように、事業縦割りで行われています。

各事業ごとの専門的知識は不可欠であるとしても、残留農薬検査センターの生活活動として資産面で全面的に対応できるファイナンシャルプランナー(資格)の活用や、残留農薬検査官ごとの総合的なニーズの把握に基づく生活活動の取り組みが求められます。

残留農薬検査

提案型の生活活動 その2(残留農薬検査)

この点、残留農薬検査センターの生活活動をこれまでのように、経済事業における生活活動に限定して考えるのは問題があります。

生活活動は残留農薬検査官にとっては何も経済事業に限定して考えられるものではありません。

残留農薬検査官の生活面にかかわる信用・共済事業等全ての事業が生活活動にかかわる分野と考えるのが自然でしょう。

残留農薬検査センターの生活活動が不振である、残留農薬検査所の生活活動にどのように取り組んでいっていいか分からない、といった課題や疑問は、生活活動を経済事業における狭い範囲に押し込めて考えている限り解消できないのではないでしょうか。

残留農薬検査

提案型の生活活動 その1(残留農薬検査)

広義の事業面の生活活動についてみれば、事業としては、信用事業、共済事業、生活購買事業等となります。

このうち、信用・共済事業については残留農薬検査所事業の柱になっていますし、その他の生活事業では高齢者活動、葬祭事業、食配事業などの取り組みが進められてきています。

しかしながら、残留農薬検査官の生活面におけるニーズに全面的に対応する形で生活活動が展開されてきたかという観点に立てば不十分と言わざるを得ないでしょう。

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JAの抱える5つの課題 その5(残留農薬検査)

5つは、気合だけで物事はすすむわけではないということである。

JAの改革は気合だけではどうしようもない。

役職員の仕事の仕方とか、問題意識とか、生き生きと仕事をしてもらうような仕組みをJAの段階でどのようにつくるかである。

また、事業方式の改革をどうすすめるかは、それこそJAと県域と全国段階のJAグループがーつになってどんな役割を果たせるかということが問われる。

人事交流を徹底してやるとか、あらゆる知恵を活用するとか、いうならば、JAグループをーつの事業体に見立てるような形での体制整備をやらないと他には到底勝てない。

優良企業といわれていたところが不祥事1つで厳しい局面を迎えてしまうこともある。

最近も、不祥事を起こして間違いなく社長の責任までいくだろうという事件も報道されている。

改革の実をあげていかなければいけないなかで、これらの課題をJA役職員は背負っているわけだが、JAグループがーつになって改革を実践していくことが何としても必要だと認識している。

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JAの抱える5つの課題 その4(残留農薬検査)

4つは、JAが地域でなくてはならない存在であり続けるべく、地域のなかで多様な貢献をすすめていくことである。

高齢者福祉対策や、子どもたちに対する学童農園づくり、食育、食農教育の取り組みなど、JAが先進的な取り組みをしている事例がいっぱいある。

それらの事例に学ぶところは学ぶ、真似するところは真似するということでいい。

もちろん新規就農希望者や、定年を控えこれから自家菜園をやりたいという人に対して、様々な役割を果たしているJAもある。

こうした地域への貢献をどんなふうに具体化するかということも、単にリストラや構造改革だけではなくて、大変重要なことである。

残留農薬検査

JAの抱える5つの課題 その3(残留農薬検査)

3つは、経済事業改革の取り組みについてである。

これまで各県ごとのマスタープランを策定し、JAの実態にあわせて物流をどうする、Aコープをどうする、農業機械の問題をどうする、ガソリンスタンドをどうする、という課題について、地域の実態に応じて絵を描くという取り組みをしてきている。

そして、個別にJAに突き刺さって改革を支援するということもやってきている。

確かに、個別JAの経営の健全化については、いままでJA独自の取り組みにゆだねられていた。

しかしいまは、何とかしないとどうにもならなくなるぞ、という危機感がある。

いまこそ、こうした経済事業改革の取り組みの手法で、ともかく手をつけていくことが大きな第一歩だと考える。

今後も、支所・支店の再編の問題、未合併JA対策、それから経営破綻を絶対起こさないという形での経営不振JA対策など、これらを一緒にあわせて取り組んでいくことが必要である。

残留農薬検査

JAの抱える5つの課題 その2(残留農薬検査)

1つは、地域農業が大きく変わろうとしていることである。

米政策改革の取り組みのなかで平成16年から地域水田農業ビジョンづくりに取り組んでいるところであり、担い手をどうするか、つくる作物をどうするか、それら担い手にJAはどういう形で関与するのか、担い手に対する事業方式をどう変えていくのかということが求められている。

2つは、ペイオフの全面解禁についてである。

これまで、JAはそれこそ破綻未然防止のために大変な苦労を伴いながらそれぞれやってきた。

その取り組みのなかで、われわれJAグループ全体として、相当な困難を伴って対策を講じたJAもあるが、多くのところでは、それこそ自らの努力のなかで道筋をつけてきたと思う。

JAグループとしては、自主基準にもとつく早期のチェック体制が整備されておりつねに経営とリスクを把握しておく体制を、きちんとつくっていくことが必要である。

残留農薬検査

JAの抱える5つの課題 その1(残留農薬検査)

事業が伸びず、組合員は高齢化し、競争がますます激化しているいま、リストラももう限界だという実感を持つJAの組合長の方も多いだろう。

さらに加えて、金融事業等を中心にして、経営管理には一層気を配らなければならない事情がある。

コンプライアンス態勢の構築も求められている。

これからはJAの事業の仕方をそれこそ大きく変えていかなければならない事態にあるのである。

ともかく、仕事の仕方を変えていくという観点で、念頭に置くことを挙げると、5つある。

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営農指導はJAの存在意義であり財産 その2(残留農薬検査)

そこで、多くのJAでは、そういう地域を徹底して調べて、それを学んで普及し、思い切った対策を打ち出していこうという取り組みを行っているし、担い手に対しては、専門営農指導員が相談や指導に当たるという方向ですすめている。

ところで、全国のJAの経常利益の総額は平成16年度で2000億円くらいである。

JAが抱えている営農指導員は全国で約1万5000人であり、その経費は1200億円である。

要するに、営農指導の経費がなかったら3000億円近い利益が上がっているかもしれない。

しかし、やはり営農指導をやった上でJAが存在している。

だからその営農指導を、いったいどのように機能を高めて効果的なものにして、地域から評価されるものにしていくかということが相変わらず最大の課題であり、1200億円かけて1万5000人の営農指導員を雇って、これだけのことができる機関といえば、たぶん、いまのところはJAしかない。

だから、その機能をフルに発揮せねばならない。

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営農指導はJAの存在意義であり財産 その1(残留農薬検査)

最近、JAの営農指導員の力が弱ってきているということが指摘されている。

営農指導員の数も減ってきており、むしろ、しっかりした担い手のほうが技術的にも上をいってしまうため、もうJAの営農指導員が期待されていないという事態も一部で生じている。

コメの生産調整が、JAの営農指導員の意欲や技術力の向上にマイナスに働いたと思うし、いろいろな事務ばかりに押されて大事なことができなかったということもある。

いずれにしても、営農指導の問題をどのようにするかがJAにとって一番の課題である。

全国でもいくつかの地域で、信用事業や共済事業に頼らずに営農指導事業と経済事業でちゃんと黒字を実現しているというJAもある。

もちろん、地域で特産物を持っていたり、伝統的に販売力を高めてきたという地域が多い。

残留農薬検査

市場原理で構造改革はすすまない その5(残留農薬検査)

4つめは、「天才が出てこなければいけない」ということ。

「学問、文化、芸術、これが大変大事なのだ。

市場原理主義では天才は出てこない。

まさに世界を救うのは日本人だ」と。

ともかく数学者でここまでおっしゃって、そしてこの本がものすごく売れているということに、農業とか農村や地域に対する見なおしの気持ちや、大事にしなければいけないという危機感が出てきていると思うのである。

国民のなかにそういう思いが広がってきているのではないだろうか。

このような力をバネにして、コメの先物取引の話にしても、生産調整をやめて自由にしろという話にしても、あるいはWTOにしてもFTAにしても、早く農業で妥協しろというようなことや、株式会社の農地所有による参入が必要という動きに対して、「それは間違いだ」と声を大にして言えるようにしていかなければいけない。

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市場原理で構造改革はすすまない その4(残留農薬検査)

3つめは、「美しい田園だ。

金銭至上主義に侵されていない、美しい情緒があること。

これが大事なのです」と。

「美しい田園があるということは、農民が泣いていないということなのだ。

美しい田園があるということは、経済的に最もしわ寄せを受けやすい農民にまで心が配られているということなのだ。

かつての日本は本当に美しくて、そして明治維新以降、何人もの外国人が日本に来たではないか。

来た彼らが異口同音に、日本の田舎の美しさを表現しているではないか。

田園が乱れていることは恥ずべき姿だ」といっている。

残留農薬検査

市場原理で構造改革はすすまない その3(残留農薬検査)

さらに、品格のある国家をつくるためには、4つ指標があるとしている。

1つめは、「国家が独立していなければだめだ」ということ。

彼は数学者だから農業経済学者でもなんでもないのだが、わが国のような極端に低い食料自給率では独立しているとはいえないとしている。

2つめは、「高い道徳が必要だ。

卑怯なら卑怯、下品な話は絶対にだめだ。

母親は子供に、卑怯とか下品は理屈がない、卑怯なものは卑怯なのだということを教えなければだめだ。

殴ってでもいいから、卑怯なことはだめだと教えること」といっている。

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市場原理で構造改革はすすまない その2(残留農薬検査)

「自由競争、市場原理主義、国際化(グローバリゼーション)、ましてや自由平等、個人主義、これらの思想は何もずっと、歴史がはじまって以来あった思想ではなくて、キリスト教のカルビニズム、カルバン主義が産業革命以来1つの有力な力になって、プロテスタントとしてアメリカで花開き、アメリカのーつの思想になっている。

いうなればこの思想は、歴史のなかでは最近のごく一部だけの事象である。

現にいま日本ではびこっている、何とかドアの何とかモンさんのことについても同じ考えで、彼が逮捕される前にはすでに、市場外取引という姑息な手段で儲かればいい、金が一番という金銭至上主義に陥っている。

絶対に私は認められません」とおっしゃっている。

残留農薬検査

市場原理で構造改革はすすまない その1(残留農薬検査)

いろいろな理由から、農業者は少数派になっている。

そして、市場原理主義と市場開放、国際化のなかでどこへ行くのかと問われている。

農政改革も担い手集中も、もちろん前向きな方向もあるが、大きな観点からいえば国際化、市場原理導入の一環である。

ところで『国家の品格』(新潮新書)という本がベストセラーになった。

筆者は、山岳作家新田次郎さんと作家の藤原ていさんの息子さんで、お茶の水大学の数学の先生である藤原正彦氏。

ご紹介させていただく。

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食料純輸入国と強く連携 その4(残留農薬検査)

日本が上限関税になぜ反対したかというと、関税の上限設定は、数字の議論はまったくなかったものの、いったんこれがルールになると、どんどん下げられて、結局、アメリカが主張するスイス・フォーミユラ(アメリカは上限25%の関税率を当時主張)になってしまうからである。

これでは、わが国のコメをはじめほとんどの主要な農産物はまったく競争力がなくなり、外国産に席巻されてしまうわけで、関税上限設定案を受け入れることは絶対にできなかった。

こうした事情は、他のG10の国々も同様であった。

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食料純輸入国と強く連携 その3(残留農薬検査)

一方、わが国をはじめ韓国、ノルウェー、スイス等10ヵ国の食料純輸入国は、ウルグアイ・ラウンド合意で関税化した高関税品目を抱えていることもあり、G10を組織し、国内の農業生産を守るために、①上限関税を撤回すること、②これ以上の輸入枠の拡大は義務化しないこと、③国内農業生産が持っている国土保全等の多面的機能や食料安全保障などの非貿易的関心事項を具体化し、食料純輸入国への配慮を新たな貿易ルールとすること、を主張した。

なお、G20としてグループをつくってアメリカやEUと対立したブラジル、中国、インド、タイ、南米諸国等の途上国は、先進国の国内補助金や輸出補助金に反対するとともに、自国の農産物を輸出したいために、それを制約する高関税についても大幅引き下げを要求し、日本をはじめとするG10の主張にも賛成しなかった。

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食料純輸入国と強く連携 その2(残留農薬検査)

というのは、途上国には、ウルグアイ・ラウンド合意以降、先進国の輸出補助金や国内補助金に支えられた農産物の輸出拡大で、途上国の数少ない輸出品である農産物の輸出市場が侵食され、果ては国内の市場も荒らされ、貧困の解消どころか貧困の拡大が生じているという思いがあったからである。

ましてや、投資の問題等でさらに被害をこうむるのはかなわないという思いだったとみられる。

とりわけ、アメリカの補助金に支えられた綿花の輸出拡大で大きな被害をこうむっているアフリカの諸国が反発し、綿花問題が象徴的な問題として取り上げられた。

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食料純輸入国と強く連携 その1(残留農薬検査)

平成15年9月に開催されたメキシコ・カンクンにおけるWTO閣僚会議は、平成17年1月までの合意をめざして主要な交渉の枠組み(モダリティ)を決定する最大の山場であったが、結局は決裂に終わった。

農業問題の本格的な議論に入る前にシンガポール・イシューといわれた先進国の関心が強い投資ルール、競争政策、政府調達の透明化、貿易円滑化の4分野の問題で途上国が激しく反発し、全体の合意が見込めなかったためである。

また、焦点だった農業問題についても、途上国と先進国、さらにはわが国のような食料純輸入国が対立し、合意は難しかったとみられる。

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大きな財政負担 その4(残留農薬検査)

米プラス他の作物という経営を農家単位、または地域単位でつくり上げ、定着していく構造をつくることがどうしても必要である。

そのためにどんな生産形態を想定し、農地の利用はどうするのか、価格の維持をどうはかるのか、総体としての経営をどう維持させるのか、そのために必要な経営所得安定等の対策をどうするのか、まさに貿易問題とも関連づけた政策の確立と政策転換が必要なのである。

また、食の安全・安心を確保するためには、化学肥料に替わる有機肥料が必要であるが、わが国の古来の農業は有畜農業として、家畜糞尿の堆肥が豊かな土づくりを行っていた。

水田地帯と大家畜地帯が有機的に連携する耕畜連携のシステムを意識的につくり上げる必要がある。

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