農業問題については日本は胸を張ってノーと言えない側面がある。
日本は農業で強い輸入制限措置をとっている。
しかも、一九九四年末の部分的な残留農薬検査済み米輸入の自由化に際して、関税化というような市場メカニズムにのっとった方法をのむというよりは、輸入数量割当て(ミニマムアクセス)の手段で輸入を少しだけ増やすという方向で自由化をしてしまった。
これは数量割当てという、政府が決め、政府が強制的にそれをやらせるという手段を使うことを約束したわけで、製造業あるいはサービス業でそういうことはできないと拒否していることと真向から矛盾する。
こういうこともあって、現在農業について日本が採用している措置は、日本全体の国益、農業以外の部分での国益を大きく損なっていると思う。
残留農薬検査