ブイチン酸のはたらきで有害物質を排泄 その1(残留農薬検査)

(7)玄米と残留農薬 玄米は精製していないので、純白米と比較すると、農薬や放射性物質も多くふくまれているのではないかという疑問がある。

たしかに玄米の胚芽、コメ(残留農薬検査済み米を含む)ヌカ層など栄養が蓄えられている部分に、有害な物質も蓄えられているということはある。

しかし、玄米にはブイチン酸という成分があって、このブイチン酸が農薬中の有機水銀や鉛などの重金属、放射性物質などと結合し、これらを体外に排泄する働きをしている。

そこでこうしたものを、多少多く摂取したとしても、ブイチン酸の多い玄米を食べているほうが、精白米を食べるよりは、体内に蓄積される有害物質がはるかに少ないという結果が出ている。

残留農薬検査

食品分析表などにあらわされている数値(残留農薬検査)

また、食品分析表などにあらわされている数値も、一定の基準のもとにつくられている加工食品や、最初から添加物を加えている強化食品などを別にすれば、自然の物はその産地や時期などによって、異なることがある。

野菜を例にとると、その収穫期、天候、栽培法、土地の肥沃度、収穫してからの保存方法などによって、栄養素の含有量はちがっている。

太陽の光をいっぱいにあびて露地で育ったトマトと、冬に温室で栽培されたトマトでは、味も香りも異なるように、ビタミンの含有率もちがっている。

人間が生きているように食物も生きているのである。

栄養素やカロリーを考えるときは、データや数値は一つの基準だと考えて、健康にたいする感受性をみがき、どんな食物を、どのように、どれだけ食べるかを、自分自身で判断していかなければならないのである。

残留農薬検査

絶妙の力ロリー・バランス その2(残留農薬検査)

成長期には高カロリーで脂肪の多い食生活でもいいが、年齢とともに低脂肪、低カロリーへ、それも炭水化物で摂取する食習慣に変えていきたいものである。

カロリーは、科学的に食品を分析して算出したものだが、食べた人が消化吸収するエネルギーの量ではない。

ある一定のカロリーを吸収しても、摂取する人によっては皮下脂肪になるか、筋肉になるか、あるいは運動によって消費されるか、吸収されずに排泄されるかは、その人の体質や活動量によってもちがいがある。

同じものを食べても太る人と太らない人がいるのは、体質のちがい、食べ方のちがいなどによるものだ。

その意味では、食品にふくまれているカロリーというのは、あくまでも一つの目安であって絶対的なものではない。

残留農薬検査 

絶妙の力ロリー・バランス その1(残留農薬検査)

(6)カロリーのバランス 動物は生命を維持していくために、エネルギーをはじめ各種の栄養素を必要とするが、そのエネルギーは食物を食べることでしか補給されない。

カロリーとは食品一〇〇グラムを分析したときにふくまれているエネルギーの量のことだ。

ところで、いまわたしたちの間では、カロリーの取りすぎが肥満、成人病につながるのだということで問題になっているが、これはカロリーの総量もさることながら、総カロリー中に占める脂肪の割合にも問題があることなのだ。

脂肪が総カロリーの二〇~二五%以内なら適正範囲内とされているが、同じカロリー数でも脂肪や動物性タンパク質、アルコールの量などが高いと糖尿病や心筋こうそく、大腸ガンにかかる危険度は高くなるというわけだ。

残留農薬検査

第六の栄養素、食物繊維 その2(残留農薬検査)

野菜で多いのは、ゴボウ、カボチャ、インゲン、ニンジン、ホウレンソウなどで、サツマイモ、サトイモ、大豆、枝豆、ヒジキ、ワカメ、ノリ、寒天、シイタケ、キクラゲなども豊富だが、サラダで人気のあるトマトやレタス、キュウリは繊維は少ない。

近年、日本人の大腸ガンが増えているのも、以前にくらべて繊維質の多い食物を摂取することが少なくなったことに原因がある。

そこで最近は、繊維だけを強化した食物や飲み物が流行しているが、これは逆に腸の粘膜を傷つけたり、ビタミンやミネラルの吸収をさまたげるなどの弊害がある。

だから、繊維について考えるときも、強化食品や薬品にたよるのではなく、毎日の食生活のなかで先にあげたような食物を摂取していくことが望ましい。

その意味では、主食である穀物はもっとも大きな繊維の供給源である。

玄米は精白米の三~四倍の繊維がふくまれているから、健康維持には欠かせない食物なのだ。

残留農薬検査

第六の栄養素、食物繊維 その1(残留農薬検査)

(5)食物繊維 タンパク質、必須アミノ酸、脂質、ビタミン、ミネラルを五大栄養素といっているが、最近では第六の栄養素として食物繊維が注目されている。

食物繊維とは、人の消化酵素では消化しきれない成分のことだ。

いままでは吸収されないため、不要のものと考えられてきたが、最近では腸のなかで他の栄養素の吸収を助けたり、ビタミンを合成したり、有害物を排泄したりするのに役立つ腸内細菌を活性化することがわかってきた。

また、血液中のコレステロールも腸内に食物繊維があると、これに吸着されて排泄されるが、逆に少ない場合はふたたび吸収され、動脈硬化や心筋こうそくの原因になる。

食物繊維は便秘や大腸ガンの予防にも欠かせない。

消化物(便)のカサを増し、腸の運動をうながすからだ。

このことによって、腸内における消化物の滞留時間は短くなり、発ガン物質や有害物の発生を防ぐことができる。

食物繊維というと、ゴボウやサツマイモ、青菜などを想像するが、これらは食物繊維のなかでもセルロースと呼ばれているもので、その他にも海藻の成分のアルギン酸、果物をジャムにしたとき固まる性質をもつペクチン、コンニャクにふくまれているグルコマンナン、ココアや切り干しダイコンの色素リグニンなども食物繊維の仲間だ。

食物繊維の摂取量は一日二〇~三〇グラム。

だが、日本人は平均一七・ニグラムしかとっていないのが現状だ。

というのは、穀物は精製され、野菜なども口当たりのいいように改良されているうえ、多量に摂取している肉、魚、卵、乳製品、果物にはあまり繊維質がふくまれていないからだ。

残留農薬検査

さまざまなミネラルが溶けている海(残留農薬検査)

さまざまなミネラルが溶けている海から魚介類や海藻を摂取し、また野菜や穀物もまんべんなく食べてきた日本人には、いままでは微量元素が不足するということは考えられないことだった。

しかし、最近は、食品の精製度があがり、微量栄養素は失われている。

精製油、精製塩、精白糖、精白された小麦粉、精白米などの食品がほとんどだから、微量元素の摂取も少なくなってしまうのだ。

精白米よりも玄米、白いパンよりも黒いパン、精製塩より天然塩というように、過度に精白されたものよりも、なるべく自然のものを食べるほうがいいといわれるのも、食物中にふくまれている微量元素が無理なく摂取できるからだ。

日本人は、銅、亜鉛、セレンなどは主に穀物からとってきたが、それは日本の土壌でつくられた食物にはこれらの微量元素がふくまれているからであって、同じ種類の穀物でも輸入食品を食べていると摂取できない場合もある。

食品を考えることは、その食物をつくっている環境条件もふくめて考えるということなのである。

残留農薬検査

ミネラル その2(残留農薬検査)

またセレンは有毒物を解体し排泄する作用があり、動物実験ではガンを予防するという結果も出ている。

ミネラルは不足すると心筋症から心不全を起こすなど、微量でも大切な栄養素なのである。

最近はスポーツドリンクやミネラル分の入ったドリンクがファッショナブルに飲まれている。

たしかに急激なスポーツの後など、汗といっしょにミネラル分も喪失してしまうから、水分を補給するだけでは体液や血液が薄くなってしまう。

だから水分と同時にミネラルを補うこれらのドリンクに、それなりの効果はあると考えてもいいだろう。

しかし、これらのドリンクは各種ミネラルの単体だけを配合したもので、身体への吸収を考えれば、やはり日常の食物から有機的なミネラルをとることが大切だ。

残留農薬検査

ミネラル その1(残留農薬検査)

生命の維持に不可欠のミネラル
(4)微量元素(ミネラル) 人間の身体は、タンパク質、脂質、糖質、無機質、ビタミン、水などの化学物質によって組み立てられているが、このうち無機質はミネラルと呼ばれ、血液や骨、内臓器官を働かせるとても大切な栄養素だ。

身体に必要なミネラルというと、カルシウムやリン、カリウム、マグネシウムなどの所要量の多い主要元素と呼ばれるものを思いだすが、この他にもわずかずつながら鉄、亜鉛、ヨウ素、セレン、コバルトなど微量元素といわれるミネラルがあって、生命を維持するにはなくてならない働きをしている。

骨や歯をつくったり、筋肉や神経の活動をスムーズにするために、わたしたちは意識的にカルシウムを摂取しているけれども、この微量元素が不足してくると、身体にさまざまな異常を引き起こすことになる。

たとえば、ヨウ素が不足すると甲状腺に症状があらわれたり、鉄、亜鉛、銅などが不足すると血液や内臓、皮膚、毛髪にも障害が起きる。

残留農薬検査

パントテン酸(残留農薬検査)

いま現代人がもっとも必要としているパントテン酸
(3)パントテン酸玄米の胚芽にはパントテン酸が豊富にふくまれている。

パントテン酸はこれまでは、どんな食物にもある栄養素として不足することがなかったが、現代では、ストレスや公害の多発、精白過剰な食物や脂肪の摂取量の増加などでむしろ不足気味である。

過度のストレスがかかると副腎皮質ホルモンが多量に分泌され、体を防衛しようとするが、それにはパントテン酸が十分でなければならない。

その意味では現代人にこそほしい栄養素の一つなのだ。

残留農薬検査