食料純輸入国と強く連携 その3(残留農薬検査)

一方、わが国をはじめ韓国、ノルウェー、スイス等10ヵ国の食料純輸入国は、ウルグアイ・ラウンド合意で関税化した高関税品目を抱えていることもあり、G10を組織し、国内の農業生産を守るために、①上限関税を撤回すること、②これ以上の輸入枠の拡大は義務化しないこと、③国内農業生産が持っている国土保全等の多面的機能や食料安全保障などの非貿易的関心事項を具体化し、食料純輸入国への配慮を新たな貿易ルールとすること、を主張した。

なお、G20としてグループをつくってアメリカやEUと対立したブラジル、中国、インド、タイ、南米諸国等の途上国は、先進国の国内補助金や輸出補助金に反対するとともに、自国の農産物を輸出したいために、それを制約する高関税についても大幅引き下げを要求し、日本をはじめとするG10の主張にも賛成しなかった。

残留農薬検査