というのは、途上国には、ウルグアイ・ラウンド合意以降、先進国の輸出補助金や国内補助金に支えられた農産物の輸出拡大で、途上国の数少ない輸出品である農産物の輸出市場が侵食され、果ては国内の市場も荒らされ、貧困の解消どころか貧困の拡大が生じているという思いがあったからである。
ましてや、投資の問題等でさらに被害をこうむるのはかなわないという思いだったとみられる。
とりわけ、アメリカの補助金に支えられた綿花の輸出拡大で大きな被害をこうむっているアフリカの諸国が反発し、綿花問題が象徴的な問題として取り上げられた。