製茶工程もひと仕事、りんごやみかんは、果実を摘んだら、それがほぼそのままの形で消費者に届く。
しかし、お茶は生の葉っぱでは商品にならない。
摘み採ってからの製茶工程がひと仕事なのである。
細かな説明は省くが、ふつうの煎茶の場合、まず、蒸機→粗揉機→揉捻機→再乾機→精揉機→乾燥機という第一次加工を経る。
摘み取られた新芽はまだ生きていて、80%前後の水分を含み、また、酸化酵素も生きているから、放置すると緑色から褐色になってしまう。
だからまず、蒸熱を与えて酵素の活性を失わせ、それから葉をもみながら少しずつ乾燥させ、形も整えていくのである。
一次加工前のお茶を生茶と呼び、これが終ると、荒茶と呼ばれる。