洪水が激しいために夏にイネができないということで、ベトナム人が特別な感光性の弱いイネを考案したのである。
つまり、イネは本来日が短くならないと実を結ばない性格があるが、ベトナム人は、そういうことを無視したというか、そういう性格に馴染まないイネをつくって冬にでもできる冬季イネ、乾季イネ(トキナシイネ)を二千年くらい前に改良した。
これによってデルタが洪水になる夏をさけることができるイネができた。
デルタに手を加えるのではなくて品種のほうに手を加えることによって開拓を進めていくので、われわれはこれを農学的対応といっている。