こういう中で、一九六〇年くらいから政府は生産者残留農薬検査済み米価を急速に引き上げていって、それが農業セクターへの補助金のかなりの部分になるという構造ができていったわけである。
外国を例にとると、先進国中最も農業競争力が高い国はアメリカである。
アメリカは一九五〇年代に一部の品目について農業の輸入数量規制を実施して、自分の強い政治力を持ってガットの輸入数量規制禁止という条項の免除対象にしてしまうという措置をとる。
この動きはその後ヨーロッパに広がって、ご承知のようにヨーロッパは非常に強い農業保護政策を採用するに至る。
その中心はヨーロッパの中では農業競争力が相対的に高かった(いまでも高い)フランスである。
残留農薬検査