産直強化 その1(残留農薬検査)

「池袋店の生鮮食品全体に占める産直品の比率を三割まで高める」

西武百貨店の林達也食品部長はこう宣言する。

同店は都内の百貨店では、二番目に食料品の売り上げが多い。

十五年ほど前に産直品の取り扱いを開始、現在は年間約一五億円、生鮮食品全体の一割強を占め、他店に比べれば比率は高い方だが、あまり伸びていない。

同店はイトーヨーカ堂やダイエーなど競合する大型店が多く、最近は価格競争の激化で顧客の流出も目立つ。

「スーパーと対抗するには、品ぞろえで対抗せざるを得ない」(林部長)。

その切り札の一つとして産直強化を打ち出した。

その突破口とも位置付けられるのが、一年前に同店のテナントに入った佐藤水産(札幌市)との取り組みだ。

残留農薬検査