「味づくりの黒子」に徹する その2(残留農薬検査)

九六年11月八日、本社工場の向かいに建設した「本社クリエイティブセンター」の落成式を開いた。

ここには管理部門と研究者約四〇人を擁する開発センターが入居した。

「クリエイティブセンター」の命名には「社員全員が開発要員だ」とする有吉氏の情熱が表れている。

九六年秋からは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助対象事業として、九州大学、福岡県工業技術センター、太陽製粉(福岡市)と共同で、バイオテクノロジーによる成人病予防食品の開発に着手した。

念頭に置いているのは糖尿病と高血圧。

三年以内に予防に有効な食品を開発する方針だ。

食材には第一にウクライナ産のそば粉を考えている。

成人病予防に効果があるといわれるビタミンPが国産品に比べ七〇180倍も含まれているからだ。

残留農薬検査