経済力のある国ほど、食糧需給に対して安定的な関係、むしろ逆に過剰というような意味での問題を起こすような国になっている。
あるいは、こういう今まさに上り坂になっている新興工業国は、工業化が進むことによって外貨を獲得して、それで食糧を賄おうとする。
その供給源は先進国に十分にありますよという形で、いってみれば低所得国だけが取り残されているということになってしまう。
これは近い将来を考えてもそういう状況が考えられるわけです。
この計算は、米の場合は精米で計算しています。
現在の状況からいうと、消費の傾向から比べると、約二億トンぐらい穀物生産が足りないのだというように計算されます。
しかし、過去の例をみましても、この二億トン程度というのは割に簡単にカバーできるような状況になり得るわけです。
これは、先進国がもっぱらそういう形で対応し得ると考えます。