ただし、熱帯産品問題のように農業から切り離すことが有効であった場合もある。
途上国がUNCTADの会議からガットの会議に焦点を移してきているのは1つにはこのためである。
ガットのなかでも途上国問題を専門に取り扱う貿易開発委員会の重要性が薄れつつある。
途上国がその問題を主題別の委員会または大公使の出席が多い理事会で討議することを望むことが多いからである。
この傾向は途上国のガット体制への実質的で有効な参加を促進するために望ましい。
ただ抽象的に集団的圧力で特別待遇を求めるよりも、実体の討議に参加して合意事項に自国の利害を具体的に反映させる方が有効と考える途上国が増えつつある。
1991年半ば、ガット事務局は機構を改革して途上国問題を専門に取り扱う部を廃止した。