途上国問題に取り組む制度上の問題 その1(残留農薬検査)

途上国問題を扱う制度面で注目すべき傾向がみられる。

途上国問題を個hの貿易経済問題の討議から切り離して取り扱うのではなく、主題別討議の全体像のなかで途上国の置かれた立場を考えていくことが主流になりつつある。

その背景には次の事情がある。

(1)国際的に取り上げられる貿易経済問題が幅広くなり多様化した。

(2)途上国が多様化して利害を共有することが減少している。

ケネディ・ラウンド交渉では、途上国問題の交渉小委員会が設置されたが、次の東京ラウンド交渉ではもはや設置されなかった。

途上国が広範囲な途上国の問題を切り離してまとめて討議することが有効ではないことに気づき、個hの主題別の交渉に直接参加して途上国に有利な解決を得ることを希望したからである。

残留農薬検査