今まで除草剤を3回使っていたコメの産地が、除草剤を2回使用にした。
とりあえず、”減農薬”と言って文句はないだろう。
しかし、農薬に関するちょっと詳しい知識のある人なら、吹き出してしまうかもしれない。
水田の除草剤散布は、従来は初期(田植え前後1週間)、中期(田植後3週間)、後期(田植えの2ヵ月後)と3回実施するのがふつうだった。
しかし、最近は効果が長く持続する新しいタイプの除草剤が開発されて、初期と中期の分を1回で済ますことが可能になっている。
一発処理型除草剤というもので、1982年に初登場してから、どんどん普及が進み、種類も豊富になって、1988年には、全国の水田面積の60%近い120万haで使用されている。
だから、3回が2回になった、と言ってもそれは特別のことではなく、当たり前のことなのである。