厚生省の検査結果をみるとアメリカ、オーストラリア、中国、タイからの緊急輸入米のうち87%から臭素が検出されました。
殺虫剤の臭化メチルによってくん(薫)蒸処理されていることを示しています。
厚生省は、検出濃度が基準値以下であり「食品衛生上問題がない」としました。
しかし、臭化メチルには発ガン性があることや、くん蒸の際、コメの成分との化学反応によって生成される物質の毒性はまだわかっておらず、安全とはいい切れません。
また、臭化メチルはオゾン層を破壊するため、使用禁止が国際的な課題になっている物質です。
臭化メチル以外にも、有機りん系殺虫剤であるマラチオン、フェニトロチオン、ピリミホスメチル、クロルピリホスが検出されました。
これらはいずれも、ポストハーベスト農薬として使われています。
ご存じのように通常、農薬は農作物を生育させるために、収穫するまでに殺虫、殺菌、除草などを目的として使用しますが、ポストハーベスト農薬とは農作物を収穫した後、殺虫、殺菌など、農作物の保存の目的で使用される農薬です。