ガット調査団が接触したかぎり,米政府関係者の間に,同規制について日本側に感謝しているとの姿勢は微塵もみられなかった。
逆に,米国公取委の報告等によって,同規制が米国内での日本車価格を上昇させ,日本企業にタナボタの巨大利潤を得させているとの見方が一般的であった。
こうしたことから,事務局は,米国の管理貿易への傾斜は,相当程度日本の協力によって可能となっているとみる。
したがって,管理貿易化についての対米批判は,同時に日本への批判でもあることを忘れてはならない。
米国のすぼらしいところは,過ちを正す自浄機能が,政府内にも,議会にも正常に作動していることである。
その最近の一例は,「スーパー301条」である。