両者とも稲作期間にかぎらず一年を通じて発生しますが、そのほとんどは5月から一〇月までの稲作期間に集中しています。
とくに、稲の収量形成に大切な七、8月に約五〇%が集中しています。
それゆえ、北日本とくに東北地方の稲作にとって、オホーツク海高気圧、それに伴う”やませ”は今後とも重要課題でありつづけるでしょう。
もう一つの大きな原因として、成層圏を汚す爆発型の火山噴火をあげなければなりません。
一八一六年は『夏のない年』としてヨーロッパや北アメリカの農業史のなかで語りつがれています。
この年、ヨーロッパや北アメリカは異常な低温に見舞われ、地球平均気温は一~二℃低下したと推定されています。
このため、これらの地域は深刻な飢饒におそわれたことが記録されています。