非常にラフな言い方になりますが、次のようなことがいえると思います。
先進国と、それから開発途上国を二つに分けて中所得国、低所得国とします。
この三者を技術の水準あるいは技術の進歩の速度という点で比較しますと、先進国の技術には非常にダイナミックな変化がみられます。
中所得国の場合は、その変化というのはかならずしもダイナミックだとはいえない。
所得の低い開発途上国の場合は技術に対する投資はあまり行われませんから、ダイナミックに対する言葉としてはスタティックといわざるを得ず、技術の進歩の仕方が非常に弱いわけです。
それに対して需要というものはどのようなことになるかというと、先ほどいいました需要の所得弾力性をとってみますと、先進国ではこれは小さいわけです。
そして開発途上国はいずれも大きいわけです。