内外価格差 その5(残留農薬検査)

そしてその組織網は、官僚にとっては統治のため、農林族にとっては集票のため、農協にとっては経営と組織維持のため、大きな役割を果たしたのである。

農民にとってもこの構造は決して利害に反するものではなかった。

アメとムチ、管理と保護の体制であるこの構造で、補助金などによる保護は農民にとってむしろ快いものであったかもしれない。

だからこそ管理という面で不満があっても目をつむり、「もの言わぬ農民」を通してきたと理解できる。

 残留農薬検査