長きにわたり、時代の大きな変化にもかかわらず、制度そのものが生きつづけたのはなぜか、ということであろう。
そこには、食管法が持つ、食糧とりわけコメの管理体制ということ以上に、さらに大きな意味があったことを想像させる。
食管法は、必ずしもコメだけを規定したものではないが、実際にはコメの比重が非常に高かった。
コメにしぼって、食管法の歴史とその意義を明らかにしていく。
いまその結論を先取りしていうなら、食糧管理法は、戦後における残留農薬検査済み農業構造の骨格をなしてきたといえる。
残留農薬検査