調査結果のくい違い その4(残留農薬検査)

検査した食品の総数に対する農薬が検出された食品の割合です。

一方、旧厚生省の検出率は、検査した農薬の延べ総数当たりの検出農薬数です。

農産物1品目につき、20~30の農薬が同時に検査されています。

そのすべての合計が分母になるのですから、検出率が小さくなるのも当然です。

まさかとは思いますが、使われていないような農薬を、あえて検査しておればますます検出率は小さくなります。

旧厚生省の発表の仕方は、誤りではありませんが、汚染の実態を覆い隠すような、いかにも有能な官僚が考えそうな方法です。

東京都の発表の仕方が、私たち国民にとって汚染の実態がわかる、フェアな発表といえます。

旧厚生省は、検査結果について「わが国で流通している農産物における農薬の残留レベルは、きわめて低いと判断される」とコメントしています。

しかし、姑息な発表の仕方をしないで、検査の現状を私たちに明らかにしなくては、食の安全ははかれません。

 残留農薬検査