日本の場合、米国の巨大企業が日本の畜産農家と契約して牛を買い取るとか、ジャガイモの生産事業に手をつけるとは思えない。
もっと安く生産できるが方法があるし、安売りハンバーガーに日本の牛肉が使えるはずはない。
吉野家でさえ、外国産の牛肉がなくなると、安い牛丼は出せないのだ。
「スローフード」は、注文から一分間でハンバーガーを出すファーストフードに対して、たとえば目の前で肉を挽いて、焼いて、店でスライスしたジャガイモを同時に出す、というような意味もあるが、もっと根本的なことをいえば、畜産のあり方から変える、あるいは子供たちにまともな食物を与えなければ……など、フランスのボヴェのいう「アグリビジネスに、畜産業が、そして子供の健康が支配されてはならない」という考え方がある。