カビのはえた輸入米

近来にないコメの凶作による緊急輸入米が到着し始めてまもなく、舞鶴港着の第5船のタイ米から、30トンの白いカビにおおわれたコメが発見されました。

緊急輸入米が入ってくるというので、神戸にある輸入食品の検疫センターを調査で訪れたとき、検査官が「航海中にコメにカビが生え、日本に着いたときにはアルコールになっている事態もあり得る」と心配していましたが、現実にカビの生えたコメが到着しました。

カビには、カビ毒(マイコトキシンと呼ぶ)を産生するものがあります。

それが心配で、厚生省に舞鶴着のタイ米のカビはどんな種類なのかを問い合わせたところ、担当官は「舞鶴着のカビ米は商品価値がなく廃棄するので、調べるつもりはない」との返事でした。

どんなカビなのか調べて、その後に備えるのが行政としての当然の責任であるはずです。

緊急輸入米では、その後、神戸港などに到着した中国米からもカビが検出されました。

なかには検査をくぐり抜けて、小売店で発見され、回収された例もありました。

残留農薬検査