これまで、約五〇億年をかけて冷え続けてきた地球は、今後、地球史的にも温暖化の過程に向かいつつあるとされるが、この温暖化の速度は人類の化石燃料の使用量の急増により加速されている。
温暖化については、これまで、平均的に温度が何度か上昇することが長期的な食糧生産にどの様な影響をもたらすかという問題が主として議論の対象とされてきた。
しかし、農業にとってより深刻な問題は、温暖化にともなって気象変動が増大していることである。
現に、近年、平均気温の上昇とともに、世界的にかんばつ害、冷害、大雨などの異常気象が頻発している。